2013→2014 年越し台湾ツーリング その2 12月30日 高砂族の慰霊碑を訪れて

朝7時頃

目覚ましもかけずなんとなく起きた

ドミトリーで同じ部屋の住人たちはスヤスヤと寝息を立てている

昨晩は誰とも挨拶していないので台湾人なのか韓国人なのかも分からない

どうせそれがはっきりしたところでこれから出発する僕には関係が無いことだ。


ザックから歯ブラシを引っ張りだし、鳥の鳴き声が聞こえるなかで歯を磨き、顔を洗う

他の人を起こさないように充電器やらを回収し、ザックに詰めてドミトリーを後にした。


昨晩、友人Aちゃんから預かったスクーターは直ぐ側の駐輪場に停めてある

ドミトリーを出てセブンイレブンで買っておいたコーヒーを飲みながら台湾で買った地図をながめる

今日は第二次世界大戦時に日本人と共に戦った台湾の原住民、高砂義勇隊の慰霊碑の参拝の為、烏来に向かう

高砂義勇隊は日本軍に入る事を自ら志願し、採用試験に落ちるや泣き崩れる人や、納得がいかず大暴れした事もあると有名な台湾の原住民達だ


高砂義勇隊のウィキはこちら→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E7%A0%82%E7%BE%A9%E5%8B%87%E9%9A%8A


台湾をバイクで走るのは二度目といえどブランクがあるのと

ちょうど台湾の平日の通勤ラッシュに出発してしまったために、結構なバイクの量

その昔、50ccのバイクでレースをやっていたことがあるんだけど

レーススタート直後、ライダーが一斉に1コーナーに飛び込むときの緊張感と似ている気がする

外国人が台湾でバイクに乗る場合、免許に関しては合法的に乗れるけど保険が効かない

色々とネットで探したが今のところ交通事故に関する保険がない

ぶつけたりすれば全て自己負担。

慎重に慎重に走ってもバスがガバっとかぶせて来たり、路駐の車のドアがいきなりバーン!と開いたりして息つく隙がない

ビクビクしながら運転していたらなんとか台北を抜けて烏來に着いた。


駐輪場でバイクを停め、重い物はメットインに入れた

ここからは徒歩で散策する

高砂原住民の資料館があったので入館し、係の人に「多少銭?」と聞くと

日本語で「無料ですよ」と返事

(なんで日本人ってバレるんだ?)とか思いながら「ありがとう」と言って中に入った

高砂族に関しては大体知っている資料ばかりが置かれているのですぐに館を出る。


次は高砂族の慰霊碑に向かう

途中トロッコがあるのでそれを利用して移動、トロッコ駅へ

このトロッコは日本統治時代に木材運搬用として元々は手押しで使われていたが、トロッコ終着駅にある滝目当てに観光客が増えた為に内燃機関車になり、今は観光客を運搬している。

片道約200円ぐらいだったかな?

5分ほどスーパーカブのような音を立てて走るトロッコに乗ればすぐに滝近くの駅に着いた。

烏来の滝を見て

原住民の格好をした人を遠巻きに撮影した

そしたらやっぱり土産屋に押し込まれて無理やり買い物させられそうになった

海外の駐在経験でタイでも中国でも同じ目にあったはずなのに同じことをしてしまう

僕には学習能力がない事をここで思い知った


なんとかかんとかおみやげ屋の攻撃を避けて高砂族の慰霊碑に向かう

階段や山道を登って登って・・・

もう誰もこんなところに観光に来ないだろ!という静かな場所にそれはあった

かつて日本国民と共に戦った台湾の原住民、高砂族

慰霊碑には親日家の元台湾総”李登輝”さんの名が刻まれている


実は二度に渡って台湾に来た理由は大東亜戦争時に共に日本と戦った台湾の事を

もっと良く知りたいと思ったから

そうすることであまり戦争当時の事を語りたがらない戦闘機乗りだった祖父のことをもっと知れるかもしれない・・・




野草を摘み、それを献花し平和の鐘を鳴らし手を合わせました


観光地から離れたこの高砂族慰霊碑周辺に

ゴーン・・・ という音と聞きなれない南国の鳥の鳴き声が響き渡り

まだ12月だというのにここでは台湾の国花である梅の花が咲き始めていました。






その後、再度トロッコに乗ってスクーターの元へ

烏来の商店街を歩いていたら豚の丸焼きが!

漫画とかでは見たことあるが実物を見たのは初めてなのでまじまじと見てしまう

ちょっとグロくて、ちょっと美味しそう・・・そんな風に感じた

でも、なんでわざわざ丸焼きにするんだろう?

食べる分には切ってから焼いたほうが火がよく通るだろうし、なにか特別な意味があるのかな?

目を引くからただの客引きの為だろうか?

答えはわからないままだ



もう少し歩くとバイクのもとに到着

バイクに跨ってまた次の目的地、九份へ向かうため北に進路を取る

九份に行くにはまた大都会・台北を通り過ぎる必要があり

(またデンジャラス台北を走らないとダメなのか・・・)と少し憂鬱

走っている途中で初めて台北101を見た

見た瞬間に思ったことは

でっか!!

想像以上の高さだった、周りに高い建物がないのも大きいだろうけど

新年があけるとここ101のビルの外壁から一斉に花火が上がるのだが準備や後片付けの事を想像すると(こりゃ大変だなぁ・・・)と会ったこともない作業員の苦労を想像し走っていた


途中から雨が降りだしたのでカッパを着こむ

雨の中、一人きりのワンちゃん

寂しそう・・・

まぁ、僕も寂しいけど(笑)




時間は16時半頃に千と千尋の神隠しの舞台と言われる九份に到着

すごい人混み・・・

入り口付近はあちこちで観光客の日本人の日本語が聞こえ

(ここは本当に台湾なのか?)とさえ思えるほどだった。

皆、ガイドブックを持ってガイドブックに乗っている流行りの店を探している

その店なのか一番上に上がりきったところですごい行列を作っているところがあった

その光景を見て

(ここは僕が来るところじゃ無かったな・・・)

そう、思った。


景色が綺麗だなーと思えるところでカメラのシャッターを切って

もう遅いし、雨も振っているので今夜の宿探しを始める事にした。


幸い、ここ九份ではあちこちに”民宿”の看板があったので多分どこかに泊まれるだろう

一件一件声をかけていくと3件目の民宿はまだ部屋が空いているとのこと

筆談で「いくら?」と聞くと「700元(2200円ぐらい?)」

「部屋見せて!それから考える!」というと部屋まで案内してくれた

思ったより綺麗なので「OK!」と言ってここに決めた。

スタッフさんというか女将さんは英語も日本語も喋れないけどまぁ大丈夫だろう(笑)


荷物を置いて、とりあえず晩御飯食べに行こう・・・

女将さんにジェスチャーで「飯食ってくる」ってやって民宿をでた


歩いているとすぐ近くになんかカフェみたいなとこがあり

考えるのもめんどうになってたので入店した

店主が出てきて英語で「ここはリゾットのお店ですゆっくりしていってください」との事

チーズリゾットを頼んで食べた

やさしい、やさしい味だった。

店主がキッチンから時々出てきては 「it's free!」 と言いながらコーヒーをくれたり

「台湾のリキュールだよ」と言っては出してくれたり

最後には「ホットミルクも飲めよ」と言って出してくる

もうお腹ジャブジャブだよマスター(笑)


ごちそうさまを伝えて店を出た


帰りの途中にセブン-イレブンでビールを沢山買って民宿に着くと女将さんが入り口でテレビを見ていた。

こっちに気付いた女将さんは勝手に僕の手提げ袋を開けて中身を確認し

「ビール買いすぎやで(笑)(台湾語)」 と言った。

でへへ、と笑って見せると女将さんも笑った


じゃあね、と言って部屋に戻り、風呂でも入るかなーとタオルとかをザックから引張りだしていると

激しくドアをノックする音が・・・

なんやねん、だれやねん、と思いながらドアを開けると両手に料理を持って女将さんが入ってきた

「これあげるからビールのあてにしなさい」そういってビールの入った手提げをまた勝手にあけてビールの蓋まであけるのだ

僕が食べてビールを飲むのをなぜか室内でニコニコしながら待っている女将さん

カメラを向けると・・・

こうである(笑)



しばらく俺のそばで「え?うめぇか!?どうだ!?うめぇか!?」と一口食べる度に聞いてくるので

「ヘンハオチー!」と言いながら肩をもんだりすると

「そ、そうかーー!?」と言いながらまた笑う女将さんなのであった。



僕に飽きたのかその後しばらくして女将さんは「来年もよかったら来いよ!」と言って出て行った。

食事を終え布団に入り、台湾語セーラームーンが写っているテレビを消して眠りについた。




おやすみなさい・・・








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